帰宅して、妻に話をして、3つの覚悟を伝えました。
1、診療所の近くに引っ越し、妻に手伝ってもらう。
2、新しくスタッフを雇う。タバコを絶対吸わない人。
3、子供を転校させる。
次の日の朝、誰もいない診療所に行き、キャンセルの電話をしました。
3日間休診をして、その間に新しいスタッフを採用することにしました。
タバコを吸う人は絶対に雇わない。
決めてからの行動は早く、3日のうちに新しいアパート(診療所から徒歩10分)、
新しいスタッフ(診療所の外に張り紙をしたところ、10名の募集があり、3名採用)、
小学校(診療所とアパートの中間点、徒歩5分)、保育園(小学校の斜め前、検診と講和をする条件で途中入園)
住んでいたマンションは売りに出しましたが、アネハ事件で安くなりました。
1番辛かったのは、子供の転校でした。
それでも朝、家族全員で家を出て、長女と次女が小学校に行き、三女が保育園へ、
学校が終わると診療所で宿題をし、5時になると妻が保育園に迎えに行き、夜8時に皆んなで夕食。
妻は大変だったと思いますが、今思えば、人生の中で1番家族全員で行動して、充実した日々でした。
新しいスタッフは、とてもよく働いてくれ、患者さん達も戻ってきてくれました。
自分自身も家族に見守られながら働く事に、力をもらっていました。
6ヶ月後、妻が長女を中学受験させたいとのことで、本人と話をすると祖父の通っていた都立の受験校に
通いたいとの希望でした。都立を受験するためには、住民票が都内にないといけないので、引っ越すことにしました。
さらに6ヶ月後、都内に引っ越し、妻は働くのを辞め、子供達は2度目の転校をしました。
子供のために良かれと思ったこの選択が、新たな不幸の始まりでした。
不幸の玉手箱開けたら 第6話に続く