“不当解雇だ!裁判起こすぞ!“
先ほど帰った従業員の夫からでした。
15分ほどただ黙って聴いていました。
そして、今までの経緯を静かに説明し、謝りました。
“今から行くから、待ってろ!”
それから1時間、ボーッと天井を見て過ごしました。
どうにでもなれと思っていました。
刺されたら、楽になるかなとも考えました。
チャイムの音が鳴り、出てみると従業員が1人立っていました。
さっき、死ねばよかったのにと言って立ち去り、夫が電話をかけてきた人です。
すると、意外にも謝られ、“夫は来ないので、裁判はしないでください“と言われました。
なんとか和解できました。
彼女が帰った後、気が抜けたのか、天井に家族の顔が浮かんできました。
その瞬間、涙がどっと出て、号泣しました。
大声で泣きながら、涙と一緒に全てを流して、明日から頑張ろうと思いました。
家族のために。
玉手箱開けたら 5話に続く