玉手箱開けたら 第12話

しかし、中学1年の夏からの不登校は、受験をするにはあまりにも困難でした。

11月から2月までの間の4ヶ月間で、中学三年間の勉強を取り戻さなければなりません。

私は仕事を休んで毎日一緒に勉強することにしました。

今でこそ、もう少しうまい時間の使い方ができるかも知れませんが、当時はなりふり構わず、

とにかく全力で関わらなければとの思いでした。

いろんな人に迷惑をかけるのは承知の上で、診療所が潰れても仕方ないという覚悟でした。

具体的には、家庭教師のトライを使って、一日6時間、3人の先生に教えてもらいました。

ビデオで受けられるシステムのある塾にも通わせました。

馬鹿みたいにお金がかかったので、車は売りました。

マンションも売りに出しましたが、ギリギリのところで売らずに済みました。

2月10日、受験。

次の日には先生からおめでとうございますと連絡がありました。

なんとかなったと一安心しました。

これで不登校がなおり、幸せな高校生活を過ごしました、、、、

とはならず、高校1年の夏休み明け、2学期に入ると再び不登校は始まりました。

ショックでした。

9月には妻が救急車で運ばれ、再びどん底感を味わいました。

なぜ同じことが繰り返されるのか?

どうしてこんな事ばかり起こるのか?

悩み続けました。

そんな時、新たな事件が起きました。

妻が入院した病院の待合室にいた時、長女からメールが届きました。

玉手箱開けたら13話に続く

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