中年親父の家出 その11

一人暮らしをして、もうすぐ1ヶ月になる。

ここにきて、いろいろなことがわかった。

まず、最初に感じていたのは、孤独。

孤独というと、孤独死やら悪いイメージしかないが、

元々子供の頃から、意外に一人遊びが好きだった自分は、

割と贅沢な時間なんじゃないかなと思っていた。

自由とセットで孤独があるのではないかと思っていた。

友人に話してもあまり受け入れられなかったが、

今回読んだ本がこれだ。

これは面白い。

この本で、著者は成熟した人間の到達できる境地であると断言している。

さらに孤独を味わえるのは、選ばれた人であるとか、

孤独とは思い切り自由、どう過ごすかの全責任は自分にあり、

身震いするような厳しさに満ちた時間とも言っている。

淋しいと孤独の違いでは、淋しいとは一時の感情であり、

孤独とはそれを突き抜けた、一人で生きていく覚悟である。

淋しさは何も生み出さないが、孤独は自分を厳しく見つめることである。

この言葉に励まされ、自分を厳しく見つめる時間として、一人暮らしをしている。

以前、大勢の仲間の中にいて、絶望的に孤独を感じていた時期があった。

孤独とは山になく、街にあるという言葉は、この時出会い、衝撃を受けた。

全て自分の心の持ちようだが、その時は何故自分だけ、そう感じているのかわからなかった。

自分以外でも孤独を考える人がいると分かっただけで、嬉しかった。

今回、さらに実践し、挑戦し、思考する機会は、大切な時間として味わいたい。

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